New ロンドナーになるのだ!

Twiggyをこよなく愛するチオリーヌのロンドンライフやイギリス人夫との国際結婚ネタをお届け!イギリスへのワーホリ、語学留学、国際結婚に興味がある方必読♪

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2.第1章はじまりのキス2節はちみつたっぷりのミルクティー

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――ここで3か月間やっていくのね。よし、まずは隣の席の人に挨拶しておかなくちゃ! 第一印象が大切よ、彩花!周りの人に気づかれないように小さく深呼吸をする。すると突然… …。

「ハジメマシテ! ボクハ、ジョンデス。ヨロシクピース」

「え!? あー、はじめまして。彩花です」

思いがけない日本語に、慌てて日本語であいさつする。彼の名前はジョン。イギリスの中でも名門大学を卒業したばかりのフレッシュマンだった。年は彩花よりも年下の25歳。日本人が想像するイギリス人の代表みたいな顔(いわゆる王子様系)をしていて、ふんわり甘い香りがする。彩花はなぜかジョンに対して安心感が生まれた。なんというか、はちみつたっぷりのミルクティーを飲んでいる時のようなやさしい気持ちになった。初めて会ったはずなのに。

「もうすぐランチの時間だから、みんなと一緒にキミも行くかい? 最初だからみんなに自己紹介したいだろ?」

――うわー、すごいラッキー! めっちゃいい人の隣の席になったよー。

彩花は、銀行のみんなと一緒に近くのカフェにランチに出かけることになった。ジョンのはからいで、みんなに自己紹介ができたし、初日から少しだけ溶け込めた気がしてちょっとだけ安心した。

「本当にありがとう。助かったわ! 私もこれから3か月だけどがんばってみんなのお手伝いするから何でも言ってね」

「気にしなくていいんだよ。僕が最初にこの会社に来た時も、みんながこうやって初日ランチに誘ってくれたんだ。ところで、キミはどこに住んでるの?」

「私は今、ビクトリアに住んでるの。バッキンガム宮殿とビックベンが大好きで。いつまで観光客気取りなのって感じもするけどね」

「あの辺は治安もいいし、いいところだろ? ところで、今日友達とパブに行くけど、キミももし予定がなかったら来るかい?」

「本当に? 嬉しい。じゃあ下のカフェで待ってるわ」

イギリスでは飲み会やパーティーに招待された本人が友達や恋人を連れてくることがよくあり、自分の誕生日パーティーに知らない人が半分以上という事もよくある。社交性が必要だが、予定がない時は参加すると友達も増えるし、視野も広がるのでとても楽しい。

――新しい場所で、仲良くできる人が初日からできるなんてラッキー! 最初の挨拶も日本語で話していたくらいだし、日本の事も好きなのかも。それだと話やすいし、帰りいろいろ聞いてみようっと。

「やあ。ジョン久しぶりだね。こちらの女性は?」

「僕の会社にインターンとして入ってきたアヤカさ。」

ジョンと友達が待ち合わせしていたのは、メイフェアというロンドンでも生粋の高級住宅街と言われているところだった。なんでもここに行きつけのナイトクラブがあるらしい。ジョンの友達は男性が3人に女性2人がいて、みんな彩花よりも若いのになんというかセレブな雰囲気が漂う人たちだった。

「ようこそ。本日はファーストフロアの一番奥のお席をご用意しております、ごゆっくりお過ごしくださいませ」

――クラブなのに予約してるんだ、すごいなあ… …

ナイトクラブの中は、ゴージャスなシャンデリアにブラックのソファーにと、すごく高級感があって、ジョンに彩花がそれを伝えるとこの店は誰でも入れるお店ではなく会員制のクラブなのだと説明した。なんでも、ロイヤルファミリーや世界中のセレブもよく遊びに来ているというから、結構すごいところなんだろうなあ~とただただ彩花は雰囲気に圧倒されてしまった。

ロンドンは会員制のナイトクラブが多く、お客さんの質を維持するために、会員が連れてくるお客さんは会員と同等の質をもっているものとするという考えがあるらしい。

今日集まったメンバーは高校時代の友達同士らしく、最初は近況報告やらで盛り上がってついていくことができたけど、やっぱりネイティブが集団で話し始めると話についていけなくなってしまった。まあそれは仕方ないことだ。

「明日も仕事だしそろそろ帰るわ」

1人がそう言うと、みんな帰ることになった。彩花はちょっとほっとした。正直インターン初日だし、ちょっと疲れていたから。
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公開日:
最終更新日:2015/07/31