New ロンドナーになるのだ!

Twiggyをこよなく愛するチオリーヌのロンドンライフやイギリス人夫との国際結婚ネタをお届け!イギリスへのワーホリ、語学留学、国際結婚に興味がある方必読♪

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9.第1章はじまりのキス 9節いてくれないと困る

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「よーう! 彩花! 最近あの彼とはどうなのよー?」
日曜日の朝、キッチンでパンをかじっていると真理がやってきた。
「んー。まあ仲良くしてるよ。インターンも来週で終わりだし、もしかしたらもう会えなくなっちゃうかもしんないけど、友達として続けばなあなんて思ってる」
「またまたきれいごと言っちゃって。もう子どもじゃないんだから! どうなのどうなのー? キスとそしてー?」
「真理~。何を期待してるの? 私は彼とキスもしていないし、もちろんそしてあんなこともないわよ」
「えーーーー!? その男どうかしてるわ!! 止めときなさいよ」
「そんなことないよ。紳士なのよ彼きっと。というか、一回キスを断っちゃったの。まあ、彼に対して気になることもあるし、私も日本に彼がいるし… …」
「彼に対して気になることがあるならちゃんと聞いた方がいいわよ。それが日本人のダメなところ! 自分が思っていることを隠して耐える美学はこの国では通用しないのよ」
真理はもどかしいと騒ぎながらも楽しんでいるように見えた。実は今日もデートだなんて本当の事を言ったら、さらに騒ぎ出しそうなので何も言わずに出かけてくると言って、彩花は家を出た。

最近は毎週末ジョンと出かけるようになっていた。先週は、映画『ノッティングヒルの恋人』の舞台にもなった、ノッティングヒルでは土曜日ポートベローマーケットというアンティークのマーケットに2人で出かけた。古いアクセサリーやキッチンアイテム、それにたくさんの食材の出店も出ていて彩花にとってロンドンでも一番好きなマーケットだった。とても寒い日だったのに、ジョンは突然
「アイスクリームが食べたい! 」
と子どものようなことを言いだし、彩花がそれにつきあうと今度はトイレ行きたいと言い出し、本当に手のかかる奴だなあと思いながらも、ただ何か買うわけでもないけど2人でぶらぶら歩いてるだけで彩花は本当に楽しくって、ずっと2人で笑ってた。
先週の金曜日は、ロンドンの数ある美術館の中でも一番人気の近代アート美術館・テートモダンに会社帰りに2人で行ってきてその後夜景を見ながら、寒い寒いって言ってコーヒーを2人で飲んだ。寒いなあって言うと、ジョンはすぐに彩花の手を握ってくれる。大きな手できゅっと彩花の手を握るときジョンの笑顔がたまらなかった。なんというか、彩花はすごく幸せな気分にさせられるというか、すでに彩花の中でいてくれないと困る存在になっていた。
週末以外にも平日にジョンの友達との飲み会にもよく誘ってくれるから、ジョンと一緒にいたいし、ジョンのことをもっと知りたいと思って彩花はできるだけついていくようにしていた。けど、やっぱり仲間内の話には入れないし、それに、ジョンの女の子の友達は本当にセクシーで品があって、ジョンのことを本気で好きになっても恋人にはなれないのかなあと思わされることもよくあった。ただ、毎週末ジョンはデートに誘ってくれるし、みんなでいる時と2人でいる時のジョンのリラックスしている雰囲気は全然違っていた。
●目次
●『10節変な嫉妬心』にすすむ

公開日:
最終更新日:2015/07/31