どこに暮らすにしても生活費の中で最も大きな出費となるのが、「家賃」。
2019年、ワーキングホリデー(YMS)や留学で胸をときめかせながらロンドンに来る予定の方々にとって、ロンドンで部屋を借りることへの不安をかかえている人も多いと思います。
そこで今回は、2019年4月現在のロンドンのシェアハウス、シェアフラットの家賃相場とエリアの特徴をまとめてみました!
こんにちは! チオリーヌです。
2019年4月6日現在の英ポンドは£1=約146円。わたしがロンドンにやってきた2011年7月はポンドが120円前後という空前のポンド安の時代でした。
わたしが一番最初に暮らしたシェアフラットは、家賃が500ポンド(当時約6万円)。部屋にシャワーがついていて、古くてキレイな部屋ではなかったけれど秘密基地のような不思議な雰囲気のお部屋で、友人たちの暮らしているシェアフラットよりも少し高い家賃のお部屋だったんです。
2011年から8年の時を経た今現在のロンドンの家賃の相場はどのようになっているのでしょうか?
Contents
目次
- 東京の賃貸ワンルームとロンドンのシェアフラット1部屋の値段の比較
- 映画に出てくるようなイギリスの家にには暮らせないという現実
- シェアハウスで暮らすのに必要なものは? 基本は家具付き
- 家さがしと合わせて知っておきたいロンドン市内の交通費まとめ
- ロンドン家さがしに役立つ、エリア別の特徴
- まとめ
東京の賃貸ワンルームとロンドンのシェアフラット1部屋の値段を比較

公益財団法人 不動産流通推進センターが公表した2018年3月時点での不動産業統計集によると、東京圏内賃貸マンションのワンルームの平均は7万2280円。
その一方で、世界の中でも家賃が高い都市として知られているイギリス・ロンドンでは、ひとり暮らしではなく、風呂やトイレ、キッチンをシェアするシェアハウスで一部屋借りた場合の家賃が2019年4月現在で最低500ポンド(約7万2800円)からスタートするのが基本と言った状態。(※ロンドン市公式サイトより)
実際にワーキングホリデーや留学でロンドンに滞在している日本人の暮らすシェアフラット、シェアハウスの家賃の相場はを調査したところ、£500(約7万2800円)から£800(約11万6800円)。
3人から4人の人達と1つのユニットバス、キッチンを共有し、6畳あればラッキーな部屋に最低でも7万円近く払って暮らすというのが、リアルなロンドンの住宅事情なのです。
東京の最低賃金は現在985円、ロンドンの最低賃金は8.21ポンド(約1200円)と、それほどの差はないのに、この家賃の差はなかなか強烈ですね。
映画に出てくるようなイギリスの家には暮らせないという現実

ちなみに、みなさんも今まで1、2本くらいは、ロンドンが舞台の映画を見たことがありますよね?
「ノッティング・ヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」「007」「パディントン」などでロンドンの住宅を見たことがあると思います。
!!でもこれらの映画に出てくるような家には、7万円じゃ住めません!!
みなさんはロンドンに来たら、この下の写真みたいな家に住めると思っていますよね? わたしもそう思っていました。

でも残念ながらそれは不正解……。
ちなみにこのおうちはサウスケンジントンというヴィクトリア&アルバート美術館、ロイヤルアルバート・ホール、ロンドン自然史博物館などがある超高級住宅街&観光地エリアにあり、1LDKで1ヶ月の家賃は2145ポンド(約31万3000円)。
「じゃあ7万円だとロンドンでどんな家に住めるの?」という話しですが、こんな感じのおうちになります。

なんだかロンドンのくもり空が似合う、まったく洒落っ気のないお家。
安い家賃のところは、ロンドンにある「カウンシルフラット」と言われる日本で言うところの公共団地のような住居の一室であることも多いです。
シェアハウスで暮らすのに必要なものは? 基本は家具付き

シェアハウスには基本、日本のシェアハウスと同じく、個人個人の部屋には最低限の家具は揃っています。
ベッドやクローゼットは必ずついていて、デスクや椅子がついているところもあります。
キッチン用のアイテムは暮らす場所によります。
わたしがシェアハウスに暮らしたときに買ったものは、ベッドカバーやシーツ、枕や掛け布団(枕や掛け布団は前の住人が使っていたものが置いてあることもありますが、新しい物を買ってもそれほど高くありませんよ)と、ちょっとした小物入れくらいでした。
家探しと合わせて知っておきたい、ロンドン市内の交通費まとめ

家賃以外にロンドンで高いのが交通費。
ロンドンでアルバイトやフルタイムの仕事をしても、基本的に交通費は支給されません。
ロンドン中心部から遠い場所に暮せば、家賃は安くなります。しかし、その一方で交通費が高くなるため、家さがしの際には、家から職場や学校まで、どれくらいの交通費がかかるのか確認する必要があります。
こちらに2019年4月現在のバス、地下鉄、列車が乗り放題の1日、1週間、1か月の定期券の値段をまとめてみました。ロンドン交通局のホームページからより詳しい交通費を調べることもできます。
ロンドン交通費まとめ £1=146円で計算 ※2019年4月6日現在
1日 | 1週間 | 1か月 | |
ZONE 1 – ZONE2 | £7.00(約1022円) | £35.10(約5125円) | £134.80(約1万9680円) |
ZONE 1 – ZONE3 | £8.20(約1197円) | £41.20(約6015円) | £158.80(約2万3185円) |
ZONE 1 – ZONE4 | £10.10(約1475円) | £50.50(約7373円) | £194.00(約2万8324円) |
地下鉄や列車を使わず、バスのみで移動できる場所に暮せば、バスの乗り放題定期「バスパス」がおすすめ。
1週間£21.20、1か月£81.50でZone1からZone6までバスを乗りまくれます。
ロンドン家探しに役立つ、エリア別の特徴
ここからはロンドンの家さがしに役立つ、エリア別の特徴をまとめてみました。
CAMDEN AREA(カムデン エリア)

- 北ロンドンに位置するカムデンエリア。地下鉄マップで言うとZONE2、ZONE3のあたりです。
- West Hampstead、Chalk Farm、Camden Town、Kentish Town、Swiss Cotage、Kilburn、Golders Green、Finchley Roadなどを最寄り駅とするシェアハウスが数多くあります。
- ロンドン中心部までは地下鉄1本で約10分から15分と近く、寄り道をせずに家と職場、学校を往復した場合には一日の交通費は往復£4.80(約700円)ほどですみます。
- 日本人が多く暮らしているエリアであることから、日本食のスーパーも点在しています。
- いつも多くの入居者募集情報が出ているエリアです。
CHELSEA & KENSINGTON AREA (チェルシー&ケンジントン エリア)

- ロンドン南西部に位置するチェルシー&ケンジントンエリア。地下鉄マップで言うとZONE2、ZONE3のあたりです。
- Putney Bridge、Ladbroke Grove、Battersea Park、Westbourne Park、Fulham Broadwayなどを最寄り駅としたシェアフラットがあります。
- 駅から徒歩20分の物件や駅からバスに乗らなければならない物件もこのエリアは多いです。
- 地下鉄マップで見ると、街の中心部まで近そうに見えますが、乗り継ぎが必要な駅は30分以上かかることも。
- Fulham Broadway駅にはイギリスのサッカーチーム、CHELSEAのスタジアムあるため、本拠地で試合がある場合には電車が大混雑することがあります。
- とてもおしゃれなエリアでもあり、有名人も多く暮らしているため、偶然憧れのあの人に遭遇することも?
GREENWICH AREA(グリニッジ エリア)

- ロンドン南東部に位置するグリニッジ天文台やグリニッジ公園がある閑静な住宅街グリニッジエリア。
- ロンドン南東部は地下鉄があまり発達しておらず、列車やオーバーグラウンドでの移動が多くなります。ですが、列車の場合、地下鉄よりも停車駅が少なく高速鉄道のためロンドンブリッジ駅、チャリングクロス駅、ウォータールー駅まで20分から30分ほどで到着します。
- ZONEは2、3のエリアですが、このエリアを走るDLRやオーバグラウンドは休日運休になることもしばしば。
- ロンドン中心部に近いながらも、ゆったりとしたイギリスらしい暮らしをしたいのであればこのエリアはおすすめ。
HACKNEY AREA(ハックニー エリア)

- ロンドン北東部に位置するハックニーエリア。地下鉄マップのZONE2、ZONE3あたりです。
- もともとはかなり治安の悪いエリアでしたが、ここ数年で若いアーティストやデザイナーたちが集まるおしゃれエリアへと変貌を遂げました。
- Hackney Central、Palmers Green、London Fields、Haggerston、Hoxton、Dulston Junctionなどを最寄り駅とするシェアハウス、シェアフラットがあります。
- キラキラとしたロンドンではなく、裏ロンドンを垣間見るエリアであるため、サブカルチャー好きやアンダーグラウンドミュージック好きの方々におすすめです。
- 基本的にこのエリアにあるシェアハウスやシェアフラットはかなり古いところが多く、神経質な方にはおすすめしません。
ISLINGTON AREA(イズリントン エリア)

- ロンドン東部に位置するイズリントンエリア。ハックニーエリア同様、若者に人気のトレンディーなエリアです。
- おしゃれなパブやカフェ、ショップ、古着屋、ギャラリー、レストランが集まっています。
- Finsbury Park、Angel、Archway、Holloway Road、Old Street、Kings Cross、Arsenalなどが最寄り駅のシェアハウス、シェアフラットが集まります。
- ロンドンのサッカーチーム、アーセナルの本拠地があるため、試合の日には大盛り上がりに。
- ハックニーエリアと同じく、キラキラしたロンドンというよりはサブカルチャーよりのロンドンを楽しめる地域です。
- 有名なナイトクラブもこのエリアに集まっているため、夜おでかけすることが多い方はこのエリアに住むことをおすすめします。
- 人気エリアであるため、いい物件が出ると一瞬で決まってしまいます。気になったらすぐに連絡して、物件を見学しにいきましょう。
LAMBETH AREA(ランベス エリア)

- ロンドン南部に位置するランベスエリア。地下鉄のZONE1、ZONE2にあります。
- Elephant and Castle、Brixton、Oval、Vauxhall、Stockwell駅などが最寄りのシェアハウス、シェアフラットがあります。
- 数年前までは危険なエリアとして認識されていましたが、最近は新しいフードマーケットが登場したり、おしゃれなカフェやレストラン、ショップが立ち並ぶ面白いエリアに一変。
- トレンディーなエリアになってきたとは言え、「カオス」な雰囲気は残っていて、アフリカ系の移民の方々御用達の興味深いもたくさんあります。
- 好奇心旺盛な方、神経質ではない方、リアルロンドンを感じたい方におすすめのエリアです。
EALING & ACTON AREA (イーリング&アクトン エリア)

- ロンドン西部に位置するイーリング&アクトンエリア。地下鉄Zone3、Zone4。。
- 日本人がたくさん暮らすエリアとしても知られていて、大きな日本人学校もあります。
- 安全で大きな家が立ち並ぶ、閑静な住宅街。日本食スーパーも。
- Acton town、Acton、West Acton、North Acton、Ealing Broadwayなどが最寄り駅のシェアハウスがたくさんあります。
- キレイなおうちでのシェアが多いため、ロンドン中心部から遠いものの、家賃少し高めです。
- 「お庭付きのキレイな家に住みたい」方はこのエリアで家探しをするのがおすすめ。
まとめ
ロンドンはヨーロッパの中でも、比較的に安全な街だと言えます。
ただ、家探しを始めて見ると、直感で嫌な予感がするエリアというものが人ぞれぞれ存在します。
物件を見に行った時に嫌な予感がするところには無理をして決めないこと、逆にすごく気に入ったときにはすぐに大家に住みたいことを伝えること、これが重要です。
この記事で2019年4月現在のロンドンの家賃の相場が何となくわかったと思います。
はっきり言って、ロンドンの家賃はすごく高いです。
そのため、貯金が全くない状態でロンドンに来ると、残念ながらかなり苦労することになります。
ロンドン行きが決まったあなたは、これから1円でも多く貯蓄をするよう心がけてくださいね!
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