外国人も苦笑い…… 日本人の「譲る精神のなさ」-自律神経を整える方法

イギリスに移住して7年。私はいい意味で性格が変わったねと言われるようになりました。まあ年をとったことも関係しているのかもしれないけれど、怒りっぽさやカリカリしたところが減って丸くなったそうです。

自分ではそう感じることはあまりないのだけれど、日本のテレビ番組などでもおなじみの自律神経研究の第一人者、順天堂大学医学部教授、 小林弘幸先生の書籍『「ゆっくり動く」と人生が変わるを読んでいてその理由に気がついたので、今日はそのお話を書きたいと思います。

「我先に!!」行動をしまくるおっさんの話

まず、数人が乗っているエレベーターから降りるとき、飛行機から降りるとき、バスから降りるときなどなどのシチュエーションを想像してみてください。

そのシチュエーションで、「我先に降りるおっさんやおばさん」にグワっと前に割り込まれ、もしくはこちらも降りようとしているのに、後ろかグイグイ押され、「え!?」と思わされたことはありますよね。もちろん私も1億回くらいあります。

でもイギリスに暮らして7年の間に同じ状況で「え!?」と思ったのはほんとに片手で数えられるほど。なぜなら多くの人たちが「お先にどうぞ (After You) 」と言ってくれるから。「お先にどうぞ」と言ってもらえればもらえるほど、私もいろんなシチュエーションで「お先にどうぞ」と譲ることができるようになりました。

「お先にどうぞ」と言える余裕がない

お先にどうぞ(After You)」と声をかけてくれるのは、男性が圧倒的に多いのでレディーファーストの一つなのかもしれないけれど、女性同士でも言い合うことも多いので、男性だけがやらなければならないことではないかなと。

並んでいたのに割り込まれたり、無理やり前に出てこられたりすると本当にイライラしますよね。世界から「礼儀正しい国民」として知られる日本人ですが、この「我先に!!」行動をする人たちがかなり多いのが事実………。

以前旦那マーク氏と日本で国内線の飛行機に乗って旅行にでかけたときに、飛行機から女性だろうが子どもだろうが押しのけて、我先に降りようとするおっさんが何人もいる光景に遭遇。マーク氏はもう「いやいや、焦りすぎでしょ。ありえない」と苦笑いしていました。

私の父も家族でエレベーターに乗っていると、当たり前のように我先に出ていくし、飛行機も我先に降りようとします。毎回「うわっ……」と思います。

イギリス留学中に知り合った友人たちとも、日本に戻ってきて久しぶりに公共交通機関を使ったときにビクッとさせられるのはこの「我先に!!!」行動だよねと意見が合致するほど。

我先に」動く人たちは基本カリカリしているし、彼らは周りの気持ちもカリカリさせます。でもその半面、「どうぞ」と譲れるということは心の余裕がある証拠、そして譲ってもらった方も「ありがとうございます」と嬉しい気持ちになりますよね。これが積み重なって、どんどん私は丸くなっていったのではないかと思ったんです。

そしてこの答えが 、イギリスでお仕事をされていた経験を持つ小林先生の体験談とともに 『「ゆっくり動く」と人生が変わる』 の中に書いてありました。

人に譲る余裕こそが自律神経を整える近道

要約すると「お先にどうぞ(アフター・ユー)」という言葉は乱された自律神経のバランスを一瞬で整えてくれる魔法の言葉。言われたほうだけでなく、言った本人も気持ちが晴れやかになる。焦っていた心がふっとゆるんで楽になることから、本人も周りも自律神経が安定する」とのこと。

自律神経が乱れているときってどうしてもイライラしてしまうので、人に対して親切にすることができなくなってしまうこともありますよね。でも「我先に!」を続けていると、どんどん自律神経は乱れる一方! 

カリカリしがちな性格だと自分でもわかっている人はまず、「焦らず譲る」ことからはじめてみてはどうでしょう?


 









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